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頑張る先輩方 長島 一記

長島 一記

邑楽館林農業協同組合 
営農部 直販課 課長
(平8生生1卒)

平成5年4月に大泉高校生物科学科生物生産コース1期生として入学しました。

私は高校の進路について、将来なりたい職業が特になくなかなか決まりませんでした。体を動かすことは大好きで小学三年生から地元の軟式野球チームに入っていました。勉学は好きか嫌いかでいうと、大嫌いだったので普通科より専門学科のある高校へ進学したいという気持ちはありました。

私は、男3人兄弟の長男ということもあり、公立高校でお金のかからないようにしながら自転車通学の専門校と考え、家から20分の「大泉高校」の当時、新しく新設された生物化学科 生物生産コースを選択しました。

祖父は3反の田んぼと4畝ほどの畑を持ち兼業農業をしていましたが、父は一般のサラリーマンでしたので、はっきりいって「農業」には興味はありませんでした。

生物生産コースは、午前中の授業は一般教養の他に、専門的教養としての農業を基礎から学び、午後の授業は実習があり、実習では畑、果樹園で自ら土や植物に触れ農作業を行う、体を動かすことが好きな私にはとても充実した学校生活となりました。
「農業」に興味のない私が「農業」を知り、現在の職に就くきっかけになったと思います。

1学年の時は養豚・養鶏の実習がありました。生物生産コースは新しい学科ということもあり、女子生徒も多く入学していて、女子は養鶏の実習で卵を近所の家に販売する実習があり、男子は豚舎、鶏舎の清掃をさせられ、実習の先生に「男女不平等。女子にも清掃させろ」などと言って困られていました。まだまだ子供でしたのでその際の事はお許しください。
申し訳ありませんでした。

1学年の担任の梅沢先生は野球部の顧問をしており、入部の誘いを何度も断りましたがほぼ無理やり硬式野球部に入部させられました。高校3年間、白球を追いかけ、運動部での上下関係や後輩とのコミュニケーションの取り方など学ぶことができ、就職してからとても役立ちました。文武両道に励んだ大泉高校生活でした。

「生物生産コース」は新しい学科ということもあり、進学という道も開けており、学校推薦いただき、「群馬県立農林大学校」へ進学し、さらに農業について学びました。

先に話した通り私の家は農家ではないので就農でなく、農業に携わる職業に就こうと卒業をひかえた私は考えはじめました。その時に、学校の企業実習をする際、1か月間「西邑楽農業協同組合」に通いました。その際、農業分野のJAに興味を持ち平成10年3月に就職しました。

平成21年3月にJAの大型合併によりJA館林市(館林市・明和町)、JA群馬板倉(板倉町)、JA西邑楽(邑楽町・千代田町・大泉町)の3つのJAが合併し、1市5町の広域農協として誕生した「邑楽館林農業協同組合」となり、「園芸部園芸指導課」の所属となりました。

園芸部園芸指導課では、現在、代表理事組合長である「阿部裕幸様(当時園芸部長)」の部下となり生産者対応や作物栽培技術、これからの農業の事など農業分野における多くの事を教えていただきました。また、先輩、同僚に恵まれいろいろな農業の知識を常日頃より話ができ日々成長させていただきました。

現在は「営農部直販課長」を拝命し2つの大型農産物直売所を管轄しています。

「農産物直売所ぽんぽこ」は開店16年がたち、群馬県のJAが経営する農産物直売所ではトップの店舗実績となっています。「農産物直売所でんえんマルシェ」は開店3年目となりまだまだ伸びしろのある店舗となっています。これも直売所へ出荷される生産者のお力添えのおかげです。両店舗とも朝から活気のある地元の野菜が多く並ぶ店舗経営ができています。

「生産者には毎日元気に出荷をしてもらい、お客様には満足のいくお買い物をしてもらう」ということを念頭に置き、後輩指導、店舗業務を行っています。

末筆ではございますが、「農業」という生きる上で欠かせない食糧を供給する重要な産業にたずさわる母校の後輩たちがご活躍していただけるよう期待しています。